4.5 %クレアチニン産生速度と死亡のリスク

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4.5  %クレアチニン産生速度と死亡のリスク
1.%クレアチニン産生速度と死亡のリスク
日本透析医学会統計調査委員会は、%クレアチニン産生速度と生命予後との関係も解析している [1]。それによると、%クレアチニン産生速度が100%を越えて大きくなるほど死亡のリスクは小さくなり、逆に100%を下回って小さくなるほど死亡のリスクは大きくなる。この所見は、%クレアチニン産生速度、すなわち患者の筋肉量を増大させるような透析が望ましいことを示している。
2.%クレアチニン産生速度は総合評価のための指標
%クレアチニン産生速度(すなわち筋肉量)は、Kt/VやnPCRなどの指標とは異なり、直接的に増大させることはできない。透析処方、食事療法、運動療法、そして合併症の治療など、透析治療の全てが総合的に効果をあげた場合にはじめて増大すると考えられる。すなわち、%クレアチニン産生速度は、Kt/VやnPCRのような患者の治療条件にかかわる指標ではなく、むしろ、個々の透析患者の治療成績を総合的に評価する指標と解釈すべきであろう。




%クレアチニン産生速度が血液透析患者の1年生存に与えるリスク

(透析歴2年以上)


 

 


























文献

1. 日本透析医学会統計調査委員会: わが国の慢性透析療法の現況 (1998年12月31日現在).  pp.620-621, 日本透析医学会, 1999

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